【質問】数学(数Ⅰ):背理法が成立する理由(続き)

前回の続きです。

前回は「要素 p が集合 Q に含まれるかどうか」を考えましたが、今回は「集合 P 全体が集合 Q にすっぽり含まれるか」を考えます(あるグループが別のグループの一部かどうか)

基本的な考え方は前回の場合と同じでいいと思います。

そもそも、集合 P と 集合 Q の関係性は以下の4パターンしかないわけです。
そのうち「p ⇒ q が真」というのは、 の場合に相当します(P が Q に含まれている)

(図表1) 2つの集合の関係:そもそもこの4パターンのどれかでしかない
※ 厳密には P=Q の場合がありますが、それは ① に含めて扱います。

contradiction3

※ ②~④ は、一言で言うと「P の要素で、Q に属していないものがある」という状況です。

で、背理法における「命題の否定」というのは、この の否定(つまり ②~④ の場合)についてどうなるかを見ているのです。
そして、②~④ で何かしらおかしいことが生じれば、こうした状況は現実的には存在しえないということになります。

①~④ のうちの、②~④ が存在しえないということですので、消去法的に 、つまり「P は Q の一部」というケースしか残らないということになります。
ということで、今回の場合も元の命題 p ⇒ q は「真」ということになるのです。

(図表2) 消去法的に ① しか残らない
contradiction4

 

アンケートへのご協力をお願いします(所要2~3分)
「将来設計・進路」に関するアンケートを実施しています。ご協力いただける方はこちらよりお願いします
(Googleフォームにアクセスします)

当サイト及びアプリは、上記の企業様のご協力、及び、広告収入により、無料で提供されています