高校地理(気候):砂漠ができる要因

砂漠ができる要因(4パターン)

砂漠の形成要因は以下の4パターン。乾燥すること(=降水量が少ない)がポイントで、暑い所とは限らない。

(1)年中、中緯度高圧帯に覆われる
(2)沖合を寒流が流れる
(3)山脈の風下側
(4)大陸内陸部

 

〔降水の仕組み〕
① 水分を含んだ空気が上空へ(=上昇気流)
② その空気の温度が下がる(100m上昇ごとに約0.55℃低下)
③ 飽和水蒸気量(空気が保つことのできる水蒸気量)が下がる
④ 耐え切れなくなった水蒸気が液体(水)となって落下

そのため、降雨には「水分を含んでいること」「高気圧(下降気流)にならない」の条件が必要。逆にこれらを満たさなければ降水量は少なくなり、砂漠となりやすい

 

なお、一般に砂漠というと、一面が砂という「砂砂漠」がイメージされやすいが、実際には砂漠の約9割は「岩石砂漠」

(1)年中、中緯度高圧帯に覆われる

・年中、中緯度高圧帯に覆われる中緯度地域で形成
・高気圧帯(=下降気流)のため、雨が降らない

【代表例】サハラ砂漠、グレートサンディー砂漠(オーストラリア)

※ なお、一年のうち、一時期だけでも赤道低圧帯や亜寒帯低圧帯にかかれば、ステップ気候や地中海性気候となり、草も生える

(2)沖合を寒流が流れる

・寒流では海水が蒸発しにくく、また海水付近の空気も暖まらないため、上昇気流が生じにくい

【代表例】ナミブ砂漠(ナミビア)、アタカマ砂漠(チリ)

(3)山脈の風下側

・卓越風が山脈を越えて吹いてくるとき、山脈の風上側で降雨するため、風下側では乾いた空気しか来ない

【代表例】パタゴニア(アルゼンチン)

(4)大陸内陸部

・海から離れているため、降雨に必要な水蒸気が届かない

【代表例】ゴビ砂漠(モンゴル)、タクラマカン砂漠(中国)

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